美術誌「一枚の繪」６・７月号　「ひこうき雲」　「落陽」　掲載

2026.3.3(火)～3.22(日)　第43回茅ヶ崎美術家協会展　於 : 茅ヶ崎市美術館　　　　　第42回展出品規定　　第42回展出品票

私たちを取り巻く自然は私たちの存在を知らない
草樹、岩、水　それらを包む大地と空 ― 森羅万象
それらは私たちの刹那の営みに構わず　その自らの時を刻む
自然の貌や質は私たちと違う次元にあり、それらは生命の儘　あるが儘にその存在の輝きを発し続ける
それでも私たちはけっして無関係ではいられない
その中に生き、何かを注がれ、そして知らぬ間に私たちの中に入り込んでいる
私たちがその自然のかたちを読み、内奥のしくみを理解しようとするなら　そこに法則を見出し、感情や抽象概念に変換する
理性の及ばないものは美の意識として昇華される
深く呼吸をし、かすかな声に耳を傾け、奥深くを凝視する
ただ無心に受け入れればやがて天啓は降りてくる
物語がはじまる
自然の瞬きが見せる創造世界を紡ぎ出す